2017年6月17日(土)新橋「今朝」にて、藤森理事を講師に迎えセミナーを開催しました。
和食の歴史から和食の基本となる「一汁三菜」の形式が整った「本膳料理」の確立を解説。お膳の上の器の位置にも意味があること、そして、今に通じる健康的な食生活を支える栄養バランスには水が欠かせないこと、そして昆布やかつお節から抽出した出汁が基本となること、また、隠し味に甘味を加えることが多く、これは西洋料理にはないものだと解説。ドイツワインを和食に合わせるには、果実香がおとなしく、酸味の緩い、地味な中辛口がよいこと、そして、料理が微妙にワインと合わない時は料理をワインに近付けるため、料理に柑橘類を足して酸味を加えたり、生醤油ではなく出汁醤油やポン酢に変えたり、天つゆは使わず塩とレモンにするなど、一工夫するだけで相性が抜群になることを、お弁当を食べながら、それぞれの具材をワインに合わせて楽しみました。
■テイスティングワイン■
1. ザール・モーゼル・ヴィンツァーゼクト、2011年産「ディヒタートラウム」ヴァイスブルグンダー・ゼクト、ブリュット・ナチュレ(モーゼル)
2.ヴァインハウス・レス、2013年産 ライン・リースリング、クヴァリテーツヴァイン(ラインガウ)
3.ペーター・シュミット、2013年産「オルフォイス」ヴァイスブルグンダー・アムフォラ仕立て ラントヴァイン(ラインヘッセン)オレンジワイン
4.マルクス・モリトアー、2011年産 ツェルティンガー・ヒンメルライヒ・リースリング・カビネット(モーゼル)
5.ヴュルツブルク州立ホーフケラー、2011年産 ヴュルツブルガー・シュタイン・ジルヴァーナー・シュペートレーゼ・トロッケン(フランケン)
6.クナウス、2015年産 トロリンガー「S」クヴァリテーツヴァイン(ヴュルテンベルク)
7.A.クリストマン、2010年産 シュペートブルグンダー・クヴァリテーツヴァイン・トロッケン・グーツヴァイン(プファルツ)
8.ロートヴィルト・ヴァインケラー、2015年産 ドルンフェルダー・クヴァリテーツヴァイン・リープリヒ(ラインヘッセン)
フレッシュな酸味が料理の邪魔をしないように、少し古いヴィンテージワインをそろえたため、柔らかい酸味が和食を引き立て、特にアンフォラワインはどの料理とも相性がよく、ドイツワインの奥行きを感じさせました。